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タイトルの読みは「ウルトラ%」 先に決まっている歴史的事実のように、そうなるべくして絶対そうなる。 そんな意味を持つ言葉。
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京での生活にも慣れた頃・・・・。
徳川家より美濃稲葉山奪還のための戦が起こるのだった。
伸乃介の心の迷いはさらに大きくなっており
再興のための戦にも心ここにあらずといった感じであった・・・。
斉藤家の諸将の活躍は、徳川家総大将である家康公ですら撤退に追い込むほどの勢いであった。
それだけの激戦にも関わらず、伸乃介はというと・・・乱戦の中味方を逃がすだけの戦いや
最前線からは程遠い場所での戦いばかり行っていた・・・。
明らかに、積極性に欠けた消極的な戦いをしていたのである。
稲葉山を取り戻せるかどうかという正念場にも関わらずに・・・である。

だが、そんな伸乃介の行動とは関係無く、家康公の撤退によって美濃稲葉山は斉藤家の手に戻ったのであった。

稲葉に戻った伸乃介は相も変わらず自問自答を繰り返していた。
だが、結論は出ているに等しかった。
山上の名を継ぐ者として、血の繋がってない自分をここまで育ててくれた父の期待に応えるため
伸乃介は斉藤家を出て行くわけには行かなかった・・・。

いっそ名を捨て、名誉を捨てる事が出来たらどんなに楽だろう・・・。
雲のように風のように流れに任せるだけの生・・・。

そんな生活に憧れ悩む伸乃介だった・・・。

そして1つの妙案を思いつく伸乃介。
(山上の名を捨て、斉藤を出る事は無理だが・・・斉藤に籍を置いたまま別の人間として生きるというのはどうだろう?)
(定期的に勤めを果たし、勤めが無いときは別の人間として気ままに生活するというのは可能であろうか?)
(これしかない!)

思いついた妙案を実行に移すため行動に出る伸乃介・・・。

「明智様・・・しばらく暇を頂きたいのです。」
斉藤家筆頭家老明智光安へと休暇の願いを出すのであった・・・。

続く
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戦場を離れ強敵(とも)との再会に喜ぶ伸乃介。
二人は酒屋にて再会を祝すのであった・・・。

「しかし、前田殿も京に来ていたとは驚きましたよ」

「ハハハ・・・実はな俺はもう織田家の者じゃあないんだよ」

予想をしない言葉に驚く伸乃介。

「な、なんと・・・それは一体どういう事なのです?」

バツが悪そうに慶次が語りだす。

「いやぁ、実はな又左の叔父貴とはソリが合わんでなぁ・・・」
「俺は前田家の家督なんか興味も無かったんだが、叔父貴はそう思っておらんようでなぁ・・・」
「ま、そんな訳で家督やら遺恨やら面倒なんでな・・・織田家を飛び出して来ちまったって訳だ」

軽やかに笑いながら、豪快に話す慶次。

「しかし、出奔して浪人の身になって改めて自由とは良いものだと実感したよ・・・」

そういいながら伸乃介の器に酒を注ぐ慶次。

「自由の身か・・・楽しそうですね、前田殿」

「うむ、毎日気ままに酒を飲み、華を愛で喧嘩に明け暮れる」
「こんなに楽しい事はないわ・・・」

「そうですか・・・気ままな浪人稼業か・・・・」

そう呟きながら慶次の器に酒を注ぎ返す伸乃介。

「山上殿もいっそ浪人になってしまってはどうだ?楽しいぞ」

「ハハハ・・・そうできたら楽しいでしょうね・・・」

少し寂しそうに笑いくいっと飲み干す伸乃介。
その笑顔を見て

「あ、いや、すまんかった・・・斉藤家は今はそうも行かぬ状況であったなぁ・・・本当にすまん」

と、謝りながら酒を注ぐ慶次。

「いえいえ、確かに厳しい状況ですが、謝ることなどございませんよ・・・」

と笑顔で慶次に酒を注ぐ。

「とりあえず、その事に関しては気にせず、再会の酒を楽しみましょう」
「もっと気ままな暮らしの話もお聞きしたいですしね」

「おお、そうだな、今は敵でもなんでもない、刀を交えた強敵(とも)との一時を楽しむとしよう」

一気に酒を飲み干し笑顔になる慶次。
その後二人は夜が明けるまで飲み明かしたのだった・・・・。




慶次と別れ帰路の途につく伸乃介・・・

「浪人か・・・・」

心の中の迷いがさらに大きくなるのであった・・・・。


続く

京で傷を癒し平和を謳歌する伸乃介・・・。

ある日、京の町をぶらりと散策していると何やら大通りが騒がしい。
興味を惹かれ大通りへ向かうと、どうやらゴロツキ達の小競り合いが起きているようだ・・・。

良く見ると、一際大きな涼やかな顔した男を数人の柄の悪い男達が囲んでいた。

「てめぇ、ふざけやがって!」
「ぶっ殺してやる!!!」

と、柄の悪い男達は罵声を浴びせている。
一方大柄な男の方はと言うと、そんな言葉聞く耳持たずと言った感じで聞き流している。

伸乃介はその涼やかな大男に見覚えがあった。

「前田殿!?」

「ん!?山上殿か!!久しぶりだなぁ」

その男は織田家に仕える前田慶次郎利益であった。

前田殿という伸乃介の声に男達は驚きの声を上げる。

「前田殿だって!?」
「まさか、あの前田慶次か!?」

動揺を隠せない様子のゴロツキたち・・・。

「もし良かったら手を貸しましょうか?前田殿」

「いやー、必要ないわ。この程度の奴ら、片手でもお釣りがくるわ」

「まぁ、あんたなら片手でも余裕かもな」

ゴロツキを無視し和やかに話し始める二人。

「お、おい、こっちは山上とか言ってたな・・・」
「も、もしかして、斉藤の山上か!?」

すっかり意気消沈のゴロツキ達・・・。

「きょ、今日のところは勘弁してやる・・・」
「つ、次はないと思え・・・」

上ずった声を上げ我先にと人ごみの中に消えていく男達・・・。
その姿が見えなくなるのは本当に早かった。

「お楽しみを邪魔してしまったかな?」

伸乃介が申しわけ無さそうに言う。

「いや、気にすることないさ。」
「あの程度で逃げるような奴らじゃ楽しめもしないだろうさ」

にこやかに笑いながら慶次が言う。

「山上殿、あんたに会うのは小牧山以来だなぁ」

慶次が懐かしそうに言う。

「ああ、そうですね・・・、あの戦いは面白かった。」

「ま、その、なんだ・・・美濃の国の件はすまなかった・・・。」

罰が悪そうに慶次が詫びる。

「いや、こちらも尾張を蹂躙した訳だし、おあいこですよ・・・」

伸乃介も詫びる。

「しかし・・・、前田殿はなぜここに?尾張でのお勤めはどうなされた?」

尾張は現在、徳川の美濃所有により、その処理などで忙しく家臣達には京での遊興などしている暇は無いはずであった・・・。

「ああ、それなんだが・・・その、話すと長くなるんでな・・・」
「どうだい?久々の再会を祝って一杯やりながら話そうじゃないか」

「おお、それは良いですね・・・、再会を祝して、やりますか!」

意気投合した二人は、酒屋へと向うことにした。



まだ、続きます。
某策士さんの真似ではないですが、フィクションを交えたお話を・・・・

美濃斉藤家に仕える侍、山上伸乃介。
一侍として主君、美濃の蝮、斉藤道三公に仕えて来た・・・・。
尾張のうつけ、織田信長や三河の狸爺、徳川家康など強豪大名と争いが続く毎日だった。

そんな争いの毎日になんの疑問も持たずただがむしゃらに生まれ育った故郷のために戦い続けた・・・。
だが、一度は信長公を尾張より追放することに成功するも、再び尾張に戻った織田家と
強国徳川家の侵攻により、故郷である美濃を追放されることになる・・・。

そして、追放とはいえ、戦いの日々より開放され一時の偽りの平和を手にすることになった。

「疲れたな・・・・」
思い出の地、美濃を守るため張り詰めていた緊張の糸がプツリと切れてしまい
何もかもが虚しくなった・・・。

「国とは・・・民とはなんだ・・・?」
国主を追われ、新たなる国主によって治められる故郷美濃・・・
だが、民の生活に変わりは無く、稲葉山の城下町は変わらず盛況だった。
そんな光景を目の当たりにし、国のため民のため働いてきた自分の行動に疑問が生じる・・・。

「ハハハ・・・・・治める者が変わっても、世の中は何も変わらないじゃないか・・・・。」
「私がやってきたことは一体なんだったんだろうな・・・・」
二君に仕えず、忠義を貫く事という、この時代には似つかわしくない意固地な自分の考えにも
疑問を感じ、自問自答の毎日を過ごした・・・。

美濃を追われた斉藤家の将兵たちは甲斐の武田、山城の足利将軍家へと落ち延びていた。
伸乃介もその例に違わず、足利将軍家の庇護の元、京にて戦いの傷を癒していた・・・。


思った以上に長くなりそうですね・・・
続くことにしますか・・・w

やっとこさ新参者ゾーン卒業出来ました。

って事でお祝いに画像アップ。

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nob51.jpg

 

 

 

 

 

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